俺たちは、恋人でもなく、友人でもなく、家族でもなければ、何者でもない。
これは、共犯だ―――
16才。高校の屋上で二人は出会った。
一人を好む草次と、明るく社交的な海風。
一見対照的に見えるが、家庭環境に恵まれず
心の奥底に色々なものを抱えた二人は、
出会ってすぐに自分達が同属であることを意識する。
唯一、一緒にいて楽だと感じる相手に出会い、
足りないものを補うように強く惹かれ合うが……。
学生時代から大人へ。
少しずつ変化していく二人の関係と、想いとは――。